ディズニーシー アトラクションの事故から考えるリスク管理
先月5/28に東京ディズニーシーのアトラクション「レイジングスピリッツ」で事故が起こりました。
あの1回転するジェットコースターです。とても楽しいやつです。
事故としては軽傷で大したことありませんが、安全が大前提になっているアトラクションで事故が起こるということで、会社的には大きなダメージを追ってしまいました。
結果は、上層部の報酬カットなどの責任で再開されるようです。
安全バーがロックされないままに発進して、それに気づいたゲストが飛び降りたために怪我をしたということです。
なんでコースターから飛び降りたんだよと言うツッコミもしたくなりますが、パニックになったら人間は何をするか分かりません。
アトラクションの運用マニュアルにゲストが飛び降りた時の対応方法なんてものはあるんでしょうか。
アトラクションの故障ではなく、キャストの操作ミスが原因のため、教育の最徹底とマニュアルの改訂で対応自体は完了のようです。
おそらくは、十分に考慮されたマニュアルで十分な教育は行なっていたと思いますが、いくらやっても完全にはならないのが人間です。
ゲストも何をするか分かりません。
ソフトウェア開発でもそのような考慮は必要です。
命にかかわるとは限りませんが、
ソフトウェアを操作する人はどんな操作をするのか、
十分考慮はしているものの、実際リリースしてみると、
思ってもみない操作をされて不具合が発生します。
まだソフトウェアの不具合ならしょうがないのですが、
- ロード中にパソコンの電源を切ったり、
- ケーブルが刺さっていなかったり、
- 必要な機器の電源を入れてなかったり、
- プリンタに紙が入っていなかったり、
- インストールしてはいけないといっておいたはずのアプリを勝手にインストールしたり
。。。。
という風に全て想定するのは不可能です。何をするかわかったものではありません。
どこまでを予め想定しておくのか、プログラム設計の段階で考慮する必要がありますが、とても難しい問題です。
運用上、通常は行わないであろう操作についても、テストの段階でひと通り試し、出来る限りは対応します。
(最低限エラーメッセージを表示して、異常動作はしないように止めておく。)
ソフトウェアレベルで考慮しきれない想定される問題行動については、
事前に対象外とするということをお客様としっかり確認して、了承を得ておきましょう。
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